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冷蔵室で行われる紅茶とジュースの自動パレタイジング

6/7/2021に公開

カートンのパレタイジングは一般的なオートメーションアプリケーションですが、清潔に保つためにホースの水で定期的に洗浄されている冷蔵室でのパレタイジングは、特別な課題をもたらします。Motion Controls Roboticsは、Piabの真空技術を取り入れたNeff Group Distributorsが提供するシステムによってこの問題を克服しました。

紅茶やジュースを市場に出すには、小売店に輸送するために、それらのボトルが入ったケースをパレタイズする必要があります。商品が傷まないよう、それらは冷蔵室に保管されます。オハイオ州フリーモントのMotion Controls Robotics Inc(MCRI)は、あるお客様から非効率的な既存のシステムを変えたいという依頼を受けました。お客様が使用していたサクションカップとポンプは、1,7度という冷蔵室の平均温度に対応できなかったのです。サクションカップが硬くなり、ケースを把持するための十分な真空性能が出せず、しばしばケースが落下してしまっていたのでした。最大19kgにもなる重量の段ボールケースを搬送できる優れたシステムが必要とされていました。

水洗いのプロセスが存在したため、フォームパッドで構成されるあらゆる種類のエリアグリッパーは、初めに選択肢から除外されました。また、作業スペースが十分になかったため、フォークスタイルのツールも除外されました。

「この情報を考慮した時、低温にも耐えられるシリコン製のサクションカップと、高品質で強力な真空ポンプが唯一のソリューションであることは明確でした。これは、Piabの真空ソリューションの典型的なケースです」と、MCRIの機械エンジニアであるNathan Baker氏は説明します。彼は次のように説明を続けます。「そこで、私はすぐにNeffのMatt McClellan氏に連絡しました。彼は毎回さまざまな製品を提案してくれだけでなく、エンジニアリングサポートもしてくれるのです。マサチューセッツ州ヒンガムのオフィスで、PiabのアプリケーションエンジニアであるOliver Lizotteを交えて最適なポンプを分析し、最終的にSX12エジェクターを使用することを彼は提案してくれました。」

オハイオ州バレービューのNeff Group Distributorsのテクニカルセールス スペシャリストであるMatt McClellan氏は、次のように語ります。「SX 12は、Piabの主力製品であるpiCOMPACT®23 SMARTポンプで使用される、高真空性能を発揮するエジェクターです。COAX®真空発生技術がベースとされています。このエジェクターは、特に、高信頼性、柔軟性、高真空流量、高速サイクルタイム用に最適化されており、大型真空システムが必要なパレタイジングソルーションに特に推奨されます。したがって、MCRIが抱えていた課題にとって、最適なソリューションであると考えました。」

Oliver Lizotte氏はまた、次のように続けます。「SX12エジェクターは、高真空流量を発生させて強力な把持力を提供するだけではなく、段ボールケースを処理するアプリケーションにおいて重要となる、粉塵耐性にも優れています。」

COAX®真空技術は、エネルギー消費量を最小限に抑え、高い初期真空流量により安全で迅速な把持力が得られます。COAX®エジェクターは、従来の真空エジェクターと同じ空気消費量で、従来のエジェクターの最大2倍の速さで3倍の真空流量を生み出します。エジェクターは、空気供給圧が低い、または変動している時でも高性能を発揮します。この能力は、ドイツ、ドレスデンのFraunhofer Instituteの機械工具および成形技術IWUでの独立した比較テストで実証されています。これらのテストから、Piabのエジェクターが他社製のエジェクターと比較すると、同じ性能を出すのに大幅に少ない圧縮空気で済むことが証明されています。可動部品がないため、メンテナンス頻度が少なく済み、低温環境にも耐久性があります。したがって、このエジェクターを使用することで圧縮空気の消費量とメンテナンスによるダウンタイムのコストが削減され、全体的な搬送コストを削減できます。

Nathan Baker氏「当社はMCRIで多くの社内テストを実施し、SX12エジェクターを使用した場合の把持力と、SX12以外のエジェクターを取り付けたVGS™ 3010グリッパーの把持力を、様々なモデル・サイズのサクションカップを使用して比較しました。結果、SX12エジェクターが最適な選択肢であることが分かりました。同時に、耐寒性を確認するために、様々な材質のサクションカップを1週間冷蔵室に置き、色々なストレス・圧縮テストを行いました。テストにより、Piabのシリコン製B75.20カップがこのアプリケーションに最適であることを知りました。このモデルのカップは、僅かにカーブした表面のワークにも対応可能で、ベローズモデルなので高さにバラつきがある時にも適していました。Piabからテスト用にサクションカップを提供してもらったおかげで、アプリケーションで実際にテストし、最も適した製品を選択できることができました。」

システムはロボットがパレットをピックアップし、ローラーコンベアへ配置することで始まります。そのために、腕先ツール(EOAT)はパレットの上部を掴む4つの機械式クランプを延長します。ロボットがパレットをローラーコンベアに配置後、ロボットはパレタイズされる紅茶やジュースのボトルが入ったケースが到着する場所に移動します。稼働中のシステムからオペレーターを保護するロールアップドアが開き、EOATはコンベア方向を向きます。シリコン製のB75.20 Piabサクションカップを使用して、ロボットのEOATは4ケース(約70kg)の列を掴み、パレットに配置します。製品2層を積み上げた後、

ロボットはレイヤーシートを運びます。この作業は、EOATの外側の角に設置されている、B50シリコンカップを組み合わせたVGS™3010ポンプを使用します。カップは容易に薄いシートを層からはがして搬送します。軽量のシートを搬送する場合は、スタンダードなCOAX®エジェクターを使用するのが適します。

これらのパレタイジングセルのうちの2つは互いに隣接してミラーリングされており、どちらも完成したパレットストレッチラッパーをロールアップ安全ドアから供給します。安全ドアは、オペレーターがどちらのパレタイジングセルにも入るのを防ぎます。

MCRIのNathan Baker氏が、従来のパレタイジングセルと比較し、新しいパレタイジングセルに変えたことで改善された点を要約します。「このケースハンドリングのセットアップにより、メインカップあたりさらに約4.5kgの把持力を得ることができました。実際、ほぼすべてのケースが落下していたシステムから、どんなケースもピッキングできるソリューションに変わりました。湿ったケースまたはフラップが緩くなっているカットテープやのりが付いたケースの場合でもです。PiabのB75.20サクションカップとSX12エジェクターを組み合わせたEOATは、現在も稼働しています。」

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