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- Piabは箱のパレタイジングの自動化で食品業界をサポートしています
食品業界における箱のパレタイジングを自動化
リップとボディの硬度が異なるDURAFLEX®製BXサクションカップとPiabのCOAX®真空発生技術を組み合わせることで、Tradicional Panadera社は様々なカートンのパレタイジングを単一のグリッパーで処理することが可能になりました。
近年、ベーカリー市場では、技術革新が成功のために不可欠な要素となっています。トレンドの変化で最も顕著なのは、従来の白パンの需要が減り、より小さいサイズや異なる種類のパンが主流になってきたことでしょう。このトレンドに対応するため、Tradicional Panadera社は、Piabの真空技術を生産ラインに起用し、迅速、簡単、安全に様々な種類の箱をハンドリングすることを可能にしました。
Tradipanが使用している真空グリッピングシステムは、リップとボディで硬度が異なるDURAFLEX®製 BXサクションカップと、COAX®エジェクターで構成されています。カップもエジェクターも、Piabが提供しているものです。グリッパーは、パンおよびペストリー生産ラインの最終地点にある関節ロボットに取り付けられており、包装後のパンの最終的なパレタイジング作業を行い、発送準備段階に送る役目を担っています。PiabのCOAX®真空発生技術は、初期流量が多く、安全で高速なグリップを実現し、エネルギー消費量を最小限に抑えます。
以前の自動パレタイジングシステムに設置されていた楕円形のサクションカップは、正確な動作を妨げる2つの特徴がありました。1つは、高さを補正するベローズが1段しかなかったこと。もう1つは、ワークに対してリップ部分の吸着面が十分ではなかったことです。新たなサイズの箱をハンドリングするという課題に対して、従来のグリッパー構成のロボットセルでは求められる性能レベルに達しておりませんでした。そのため、ダウンタイムが定期的に発生し、扱う箱によっては手動でのオペレーションが必要となっていました。
アプリケーションで特に難しい課題となっていたのは、扱う箱の種類が多く、その中には開いたカートンも含まれていたことです。「これはアプリケーションで最大の課題の1つでした。閉じたカートンだけでなく、開いたカートンもハンドリングできるうえに、すり板は2枚だけで、かつそれぞれ厚みが45ミリというグリッパーを構成しなければならなかったのです。」こう語るのは、スペインにあるPiabの真空オートメション部門チームリーダーであるPablo Castroです。
段ボールは様々な特性を有する材料であるため、指定されたポジショニングから僅かにずれてしまうことがあり、この種の自動パレタイジングシステムで不具合が発生することがあります。PiabのBX35PサクションカップとpiSAVE® sense技術により、様々なタイプのカートンのパレタイジングが最大限に安全かつ効率的に行われるようになりました。piSAVE® senseのチェックバルブにより、一部のサクションカップがカートンの吸着に失敗しても、システム全体の真空破壊を防ぐことができます。これにより、集中配管型真空システムの簡潔性と経済性のメリットを最大限に享受できるようになります。piSAVE® senseは、流量発生時に自動的に弁が閉じるため、柔軟性が高く、効率的な運用が可能です。
「私たちが求めていたのは、カートンの位置ズレによる生産ダウンタイムを最小限に抑える、シンプルで信頼性の高いソリューションでした。」と、Tradicional PanaderaのエンジニアリングおよびメンテナンスのトップであるFernando Martin氏は説明します。「Piabのスペシャリストチームとミーティングやテストを数回行った後、彼らは正に我々が求めていたものを提供してくれたのです。」と続けます。
ハンドリングを成功させるには、サクションカップやグリッピングシステムを適切に選ぶことが不可欠です。この用途で使用しているBXサクションカップはPiabが開発したDuraflex®製です。この材質は、ゴムの弾力性とポリウレタンの耐摩耗性を兼ね備えています。「BXサクションカップの性能および耐性は素晴らしく、これまで使用してきたものとは比べものにならないほど高性能です。」とFernando Martin氏は語ります。
グリッパー面積は1200x400cmで、5種類の箱をハンドリングすることができます。同じグリッパーで、2箱から6箱まで、重さ11kgから34kgまでの範囲で、様々な重量、箱(開いているか、一部閉じているか)の組み合わせに対応し、最大サイズの箱を1分間に4箱のサイクルタイムで処理できます。
Tradicional Panaderaにはメンテナンス部門があり、改善プロジェクトを開発するための専門部署があります。そのマネージャーであるFernando Martin氏は、「Piabのスペシャリストと直接コミュニケーションできることで、テスト部品を素早く柔軟に貸し出すことが可能になり、プロジェクトをスムーズかつスピーディに完了させることができました。」と説明します。
Tradipanについて
1900年の創業以来、Tradipanは生産のオートメーション化および、スライスパンとペストリー両方の生産における最新イノベーションの導入に力を注ぎながら、絶えず発展し続けています。2021年からはMIA FOOD Groupの一員となり、その優れた品質とカスタマーサービスを認められ、企業としての立ち位置を確固たるものとしました。