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Piabの真空技術による、ガラス板の安全な自動ハンドリング
Piabの DURAFLEX®製フリクションサクションカップ、VGS™5010エジェクター、piSAVE®を使用し、Forvet SpAは様々なサイズのガラス板をハンドリングできるアームエンドツールを製作しました。このツールは、建築業界の大手グローバル企業にも導入されている、同社の最先端のガラス加工システム「COMBIFLEX」で使用されています。
ForvetのCOMBIFLEXシステムは技術の宝庫です。6台の機械が1つのシステムに統合され、製品の仕上げ、粉砕、穴あけ、洗浄、乾燥を同時に行います。
Piabの真空機器は、システム内でのガラス板の自動搬入・自動搬出で利用されます。自動搬入システムのフレームに取り付けられたDURAFLEX®製サクションカップが、機械のラックからガラス板を吸着して垂直にピックアップした後、ラインの作業台にガラス板を水平に配置します。自動搬出フレームにも、同じ種類のサクションカップが使用されています。ラインベンチから水平に置かれたガラス板をピックアップし、ラックに垂直に配置します。
ハンドリングする板の厚さは3〜19mmになり、ガラス板の大きさによってはかなりの重量負荷がかかります。ガラスの搬入は全自動で行われるため、作業員が怪我をするリスクはありません。特定の機器を使用しない限り、一人の作業者が手作業で重量がある大型のガラス板を運ぶことは不可能です。また、製品の搬入・搬出に時間がかかり、生産性が落ちます。製品破損のリスクが伴うことは言うまでもありません。
Piabの信頼性の高いグリッピングソリューションを採用したことで、Forvetは自社システムのガラス板のハンドリングの自動化を実現し、生産性を向上させることに成功しました。そしてシステムの改善は、ユーザーのエネルギー消費の削減にも繋がりました。
Forvetのマーケティングマネージャー&セールスコーディネーターのFrancesca Gariglio博士は次のように語ります。「私たちの機械は湿気のある環境で動作し、割れやすいガラス板をハンドリングしています。そのため、グリッピング機器は、最適かつ信頼できるものでなければいけません。ガラスをピックアップするときや、処理後のガラスを搬出するときに、誤動作は許されません。だからこそ、Piabのような信頼できるパートナーを選んだのです」。
エンジニア Forvetの技術者であるGallo氏は、「Piabとは、以前から協力関係にありました。当社は、Piabの真空発生器とDURAFLEX®製サクションカップを、自社の「FORBOT」や「KEY」などのガラス加工システムに採用していました。Piabイタリア支社の技術者と協力しながら仕事をしています。彼らの迅速な対応や、問題解決へのコミットメント、納期の厳守、新システム立ち上げに関するアドバイスを高く評価しています。こういったサポートは、私たちにとっては製品の品質とともに非常に重要な要素であり、Piabを選んだ理由でもあります」と語ります。
PiabのDURAFLEX®製サクションカップは、優れたグリップ安定性と高い摩擦力を備えているため、平らな面のワークをハンドリングするのに理想的なサクションカップです。Piabが特別に開発した、ゴムの弾力性とポリウレタンの耐摩耗性を兼ね備えた特許取得済みのDURAFLEX®を使用しています。この素材は吸着痕を残しにくい特性を持つため、特にガラス板との接触に適しています。
VGS™5010はPiabのCOAX®真空発生技術をベースにしており、エネルギー消費量を最小限に抑えながら、初期流量が多く安全で高速なグリッピングを実現します。 空気供給圧が低い時や変動する時でも安定した性能を発揮します。この性能は、ドレスデンのフラウンホーファー工作機械・成形技術研究所が実施した比較テストで実証されました。その比較テストから、Piabのエジェクターは従来のものに比べ、大幅に少ない圧縮空気で同じ成果を生むことが証明されています。すなわち、Piabのエジェクターを使用することで、圧縮空気供給のコストを削減し、総生産コストを低減することができます。
Piabの省エネデバイスpiSAVE®は、VGS™5010エジェクターと組み合わせることで、空気消費量を削減します。piSAVE®オン/オフは、サクションカップがワークを把持している間に目的の真空度に達すると、真空発生器に送る圧縮空気を遮断し、圧縮空気消費量を減らします。piSAVE® releaseはパイロット信号を必要とせず、また追加の圧縮空気を消費することなく、ハンドリングされているワークを迅速にリリースすることを可能にします。